今回は三脚とNDフィルターを利用して、
背後で走る車のライトを活用し、
静かな地方都市の夜の街を賑やかに演出たかなような
写真を撮りました。

NDフィルターとは
NDフィルターとは、レンズの前につけるフィルターで、実際の露出より暗く写したい時に使用する道具です。
サングラスの様な物です。
今回の様に、シャッタースピードを10秒以上開け、背景で走る車のライトを一本の線の様にしたい場合に使用します。
NDフィルター無しで
下の画像の露出が
シャッタースピード 1.3秒
絞り f3.2
ISO感度 100だったとします。

この画像だと画面左側の太い線(車のヘッドライト)が短いので、
シャッタースピードをできるだけ長くしたいと思いました。
この時、フィルターがない場合は
絞り値を大きくする(最大絞り値f22)事でシャッタースピードを長くすることができますが、
絞り値を大きくしていくと、ボケが小さくなり背景の絵面が現実的な物になってきて、
写真の雰囲気が壊れるので、f3.5よりは絞り値を大きくしたくないです。
ISO感度はすでに最低値なのでどうしようもできません。
こんな風に、
感度と絞り値を変えずにシャッタースピードをなるべく遅くして、
画面全体の明るさは一定に保って撮影したい場合、
上記のNDフィルターを使用します。
私が所有してる物は、可変NDフィルターといって、レンズの先端を回すと明るさを調整出来る様になってます。
最大1/400(9段分)の減光が可能です。
シャッタースピード1.3秒の場合だと40〜50秒くらいですが、今回はモニターで露出を決めて撮ったところ、シャッタースピードは15〜30秒位でちょうど良い感じで撮れました。
機材のセッティング
使用機材
カメラ SONY α7RII
レンズ SONY fe 50mm f2.5G (SEL50F25G)
露出はマニュアル
ホワイトバランス 太陽
背景にある 複数種のライトの影響による ホワイトバランス の変化を避けるため、
ホワイトバランスは「太陽」固定にして撮影しました。
※「AWB(オートホワイトバランス)」にすると、カメラ側で空の赤や黄色が白く補正される可能性があるため。
今回は三脚を使用。
モデルはほーちゃんです。
そのまま撮るとほーちゃんが逆光でくらいので、ほーちゃんにスマートフォンのLEDライトを当てながら撮影しました。
ほーちゃんの明るさがまばらなのはそのせいです。
手順1 まず露出を決める
ほーちゃんにピントを合わせてテスト撮影。
背景の明るさを決めます。
撮影データ 1.3秒 f3.5 ISO100
手順2 作例 シャッタースピードを遅くする
「NDフィルター」の項目でも説明した通り、
背景をぼかしたまま車のライトの軌道を長くしたいので、
NDフィルターを使ってシャッタースピードを遅くなる様に調整します。
撮影データ 30秒 f3.5 ISO100
手順3 作例 状況見ながら何枚か撮る
テールランプの赤を画面になるべく入れたいので、画面外で走る車の動きを見ながらタイミングに合わせ撮影。
撮影データ 1,3枚目 20秒 f3.5 ISO100 2枚目 15秒 f3.5 ISO100
手順4 作例 背景にスマホの光を入れる
画面上に物足りなさを感じたので、
シャッターが開いてる間にスマホを地面に対して平行に動かして、画面内に横線が入る様にしてみました。
撮影データ 左上 30秒 f4 ISO200 他3枚 15秒 f3.5 ISO100
最後に
いかがだったでしょうか?
撮る前は、
道路バックにスローシャッターで撮れば黄色や赤の線がいい感じで出るっしょ!
あーチョロいチョロい。
と甘くみてましたが、全くそんな事はありませんでした。
車が走るタイミング、台数は当然コントロール出来ないので、色数が少なくなんとなく寂しい仕上がりになってしまいました。
もう少し良い場所を探してリベンジしたいと思います。
写真は難しいですね。
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